90年代に始まったバブル崩壊以後のデフレ傾向は、21世紀に入り国内外の様々な経済・金融ショックの余波を受け、国内においても経済の回復やデフレ脱却など、未だに解決の糸口も見つからず、暗中模索といった感があります。

まさに「失われた10年」が「失われた20年」に延長されつつあります。圧倒的な物質量の供給から経済の低迷を経て、企業も国民も過去を轍として視点の返還を迫られ、多くの企業は改善すべき事に着実に取り組んでいるようです。生き馬の目を抜くような経済至上主義の中で昨今では、「勝ち組・負け組」などの殺伐とした用語も横行しています。しかしながら自由競争の中にあっては常に「質的改善」は必然の欲求であり、より良い改善がなされる事は淘汰から防御する為の最大の条件ともいえます。良きにつけ悪しきにつけ「社会は選別の時代にさしかかっている」というのが実感です。ただし「質的改善はあくまでも正統であり道理をまっとうするものでなければならない」とも考えます。城孤社鼠、曲学阿世などの熟語にあるような姑息な類ではないということです。付け焼刃で小手先だけの保身に終始する者は、やがて衰退を免れ得ぬところとなり、基礎的な技術、合理的な組織運営、優秀な人材育成などを実直に積み重ねてきている所が成果を確保しているのです。

20年デフレと言われる経済の潮流の中で人々の中にある価格と付加価値のバランス感覚が大きく変化してきています。「同じ価格であればより高機能な物を」と選択眼も長けてきており、また価格に敏感になればなる程価格以外の物についても強く求めるような傾向にあるようです。価格敏感は安さではありません。高くても売れている物、ニーズに合うものは不況下のなかでも売れています。要するに中身で勝負しています。そこには「良い物を出したい」という思いが根底にあります。当社では、より付加価値の高い魅力的な商品として「得意分野にこだわった体育指導」実践しています。
体育講師派遣業界の中では、「料金設定は交渉の相手次第でひたすら安くしたり、価値の無い物を高く売ったりする」などの一貫性がなく不明瞭この上ない因習があるようです。逆説的に見れば、自社の考え方・指導の実態・経営の指向性の貧弱さを吐露しているに過ぎず、そのような運営の中からでは「やってさえいれば中身はどうでもいい」という意識が生まれることは必然です。「内容なんてどうでもいい」という姿勢は「おたくの園の教育・園児の成長発達なんてどうでもいい」と同義のことであり、実際、人心の荒廃と指導内容、教示態度にもずさんさが台頭し、既に組織全体において停滞、沈降の堕落を免れ得ぬものとなっているようです。そのような状態で良い物を売れるわけがありません。かような同業他社の蔓延的な病弊が聞こえてきます。子ども達の大きな成長にとって、はなはだ不幸なことであり大変残念なことと言わざるを得ません。

当社が長年にわたり独自に実践し続けてきた得意な分野とは、「子どもがよくできるようになり、しかもガンバリが効き、まっすぐに育つ」という体育指導の手法と、その基礎になる考え方にあります。
むろん教育効果を求めますから、集団的規則、社会的マナー、躾など、およそ人が育つ過程の中で不可欠とされる良識感も重視し授業に含ませています。世間ではこの教育、つまり人間形成の大前提がないがしろにされているのが実情です。この点が様々な社会現象の根源に横たわる遠因のひとつともなっています。
子ども達の受け入れ態勢・レディネスに応じ、その時点で発達が期待できる有効な取り組みを活発に行わせることにより、本来持っている自然な成長力を助長させ、社会への適応力を身に付けさせていく。結局その選択肢をとることの方が子ども達の生きる力の助けになると考えます。必要とされる発達上の課題それぞれを少しずつ凌駕していくことが、やがて年齢相応の力を発揮し、成長の歩みをより良いものへと誘導してゆけると考えます。将来「やっておいて良かった」「役に立った」「あの時があったからこそ今がある」そんな体育の授業を理想とし、日々授業に向き合っています。

この「かまえ」は時代や現況に押し流されるものではありません。もとより逆風の中ではありますが、それに併呑されることなく拡大充実の方向へ歩み続け、現在も尚、首尾一貫してその姿勢を貫いています。今後もその方向性と心情は譲歩できないものです。社員一人一人は、企業の社会的責任を自覚し「どのような会社なのかを内外に示す」という高い誇りとモチベーションを持っていることは当然のこととして、その責務を果たす。そうでなければ良い仕事ができるわけがありません。

「無形の価値を有形のものとして子ども達の中に表出させる」、その考え方は「高い品質」「高い有効性」「高い貢献度」という「3つの軸」を基調とし益者三友を実現させてゆく。それが当社のブランドとしてオンリーワンを自負するものです。
㈱幼少児体育振興会  ラックスポーツクラブ 代表取締役 太田雅裕